はれあたまダイアリー

とにかく続けるよ

松風

今日は件のマキちゃんのほかにも

仲良しの友達から

パラサイト見たよと

ラインが来た。

仲の良い人と期せずして同じ映画を見たとわかると

得した気がする。

今度会ったときにおもしろかった映画の話ができるかと思うと

楽しみだ。

 

今日はお茶のお稽古に行ってきた。

正座できないのでどうしようか迷ったが

同じく正座できないからと

三味線のお稽古を休み始めて一か月以上がたち

すでに再開するのがおっくうになり始めていて

引きこもりがちになっている自分を励ますためにも

なんだか言い方が大げさだが

お稽古に行ってきた。

 

先生が椅子を用意してくださって

お茶をいただくだけでしたが

楽しいひと時を味わわせてもらい

いってよかったと思いました。

 

茶室には

普段の生活と一線を画した「非日常」があります。

 

茶道では

釜のお湯が沸く音を「松風」と呼びます。

点前を見ながら

釜のお湯が沸く音を静かに聞いていると

心が穏やかになってきます。

「内観」という言葉がありますがそれほど深いものではないにしても

静かに自分を見つめなおす

落ち着きを与えてくれます。

短い時間であっても

独りになれるのです。

そうだった、お茶ってこういうものだったと

思い出しました。

 

そういえば

今の娘がおなかにいた時

切迫早産で入院していたことがありました。

一人目の子供を失い

二人目も切迫早産ということで不安定な気持ちだった時

まだ習いたてだった

今もお茶の先生である先生が

見舞ってくださって

宮尾登美子の「松風の家」という小説を

おいていってくださったのです。

厳しい茶道の家元の世界を描いた話でしたが

普通に面白い話でした。

それ以来宮尾登美子の小説を読み続けた時期がありました。

その話の中で

「松風」が釜の湯が沸く音と知ったことを

 

お稽古のしばらくの静寂の中で

思い出していたのでした。