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子供の死を祈る親たち (新潮文庫)

子供の死を祈る親たち (新潮文庫)

何を見てこの本が引っ掛かったのか
忘れたけど
タイトルが衝撃的で
すぐに買って読んでみた。

長い間のひきこもりで
子どもがアンコントロール状態になっている親たち。

暴力的になるので
子どもに従わざるを得ず
ギリギリの状態になってしまった
家庭の話がいくつも出てくる。

ひきこもりにもいろいろあるのだろうが

ずっと同じ状態でいられるわけでなく

ひきこもりが続くと
だんだんと
精神状態が悪化していく。

家庭の事ゆえ
表ざたにしにくく
相談しにくく
周りもいいにくく

本人の病院に行きたくないという意思を尊重するうちに

恐ろしい事態に落ち込んでいく。

親たちは暴力と死を身近に感じながらも
息をひそめて生きている。

トイレにも行けなくなり部屋で排泄、それが何年も続く。
財布を親から取り上げ親は満足に物を買えない。
ごみ屋敷になる。
大きな音を出す。
暴力行為。

などなど。

「精神障碍者移送サービス」という仕事ならではの
多くの事象に出会ってきた
作者ならではの説得力がありました。

こういう状態の人がたくさんいるのに
問題視さえされていない
相談に行くところがないという

私も読んでいて
どうしたらいいんだろう

と解決の糸口が見つからないまま感が強い
読了です。