- 作者: 北野武
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/09/10
- メディア: 単行本
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道徳の授業の胡散臭さは
大なり小なり
みなさんも感じていらっしゃるのではないでしょうか。
子供に
通りいっぺんのきれいごとを張り付けるような一時間。
あれはあれで息抜きでよかったんですよ。
それが道徳まで評価の対象にしようというんだから
息抜きが息抜きでなくなる。
矛盾だらけの道徳教材を
突っ込ませたら
北野武が
日本でいちばんかもしれません。
というくらい
今の時代にあった
突っ込み方をしていて
映画より
ずっとおもしろいです。
北野武が書く
2015ウサギとカメ
ウサギとカメがいました。
カメがいいました。
「うさぎさん、どっちが速いか競争しよう」
ウサギがいいました。
「悪いね、君と競争してる暇はないよ。それじゃあね」
ウサギはそういうと、あっという間に、山の向こうにかけて行ってしまいました。
競争する相手がいなくなって、がっくり落ち込んだカメが道端でふて寝をしていると、やがてウサギが走って戻ってきていいました。
「カメさん、そんなところで寝ちゃ駄目だよ」
カメは喜んでいいました。
「ウサギさん、ありがとう。僕と競争してくれるんだね」
ウサギが、ちょっと申し訳なさそうな顔をしていいました。
「カメさん、○○○○○○○○○○○○○○○」
本書より。
落ちは本をご覧くださいね。
もうひとつすごいと思ったのは
俺は汚いトイレを見ると、掃除をせずにはいられない。飲み屋でトイレに入って、前の人が粗相していたりすると、つい掃除をしてしまうのは昔からの癖みたいなものだ。今までいったい何遍、見ず知らずの他人が汚したトイレを掃除したことか。
トイレの掃除本で北野武が
トイレの掃除をしていると読んだことがあったが
ここまでの領域とは知らなかった。
さすがだ。
本もいろんな角度から突っ込んであって
おもしろかったよ。
北野武にひれ伏す。