- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/09/05
- メディア: 単行本
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大前研一の本を読んでいると
ひとつひとつが納得いくのだが
話のレベルが上過ぎて
はてさてどうしたものか
で止まってしまうのが
残念なのだが
説得力があるのでまた読んでしまいます。
これからの日本について
教育についてもページが費やされているが
「偏差値は従順な国民を作るために
1960年代に明確な意図をもって導入された」
というくだりはとてもドキッとした。
安田講堂事件のあと
大前氏がある政治家と話していて
このままいけば若い人が不満を募らせてクーデターを起こすのではないか
という懸念を示したところ
「大前さん、その心配はないですよ。国にも、アメリカにも逆らわない
従順な国民をつくるために『偏差値』を導入したのですから」
と答えたという。
結局、日本で導入された偏差値は自分の「分際」「分限」「身のほど」をわきまえさせるためのもの、つまり「あなたの能力は全体から見るとこの程度なんですよ」という指標なのである。そして政府の狙い通り、偏差値によって自分のレベルを上から規定された若者たちの多くは、おのずと自分の“限界”を意識して、それ以上のアンビションや気概を持たなくなってしまったのでないか、と考えざるを得ないのである。
1950年代以降の若者というから
私もすっかりあてはまるし
身に覚えがある。
それから60年が経ち
政府の狙い通り
国民はすっかりおとなしくなってしまい
政治にも無関心になり。
というわけで
政府の言うとおりにしていると
生き延びることが難しいです
というのが
大前氏の考えであり
偏差値教育が
すっかり骨までしみこんでいる私などは
今はまだ
ショックを受けている最中であります。
この本はやっぱり
若い人に
読んでほしいですね。