キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)
- 作者: J.D.サリンジャー,J.D. Salinger,村上春樹
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 新書
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長ーいことかかって
一冊読んだ。
邦訳は
「ライ麦畑で捕まえて」
で
そのタイトルは聞いたことあったんですね。
読んでみたら
タイトルから想像した内容とはかけ離れていました。
どこに向かってもうまくいかない青年の
ほんの二日間ほどの心の動きが
ずっとかかれていて
まあていねいというか
何というか
でも最後ごろになってくると
この本が何で有名なのか
わかる気がしましたね。
馬鹿ていねいに追われている主人公の青年の感情が
よくわかるんです。
娘にこの本のことを話したら
娘のお友達が
この本のファンだとかで
しかも原文で読まれて
村上春樹の訳はきらいだとか。
たしかに
村上春樹の色は濃いような気がしました。
闇に入り込んでいる青年に
ひとりの先生が
いいます。
「君を怖がらせるつもりはない」と彼(先生)は言った。「でもね、私の目にはありありと見えるんだよ。君が無価値な大義名分のために、なんらかのかたちで高貴なる死を迎えようとしているところがね」、彼はちょっとおかしな目で僕を見た。「もし私がここで君のためにちょっとした一文を書いたら、君はそれを注意深く読んでくれるだろうか?
といって精神分析学者の言葉を告げる。
「彼はこう記している。『未成熟なるもののしるしとは、大義のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしとは、大義のために卑しく生きることを求めることだ」
きのうの犬枕にもありましたが
長うて良きもの 恥多かれど命
ですね。