はれあたまダイアリー

とにかく続けるよ

ライ麦畑でつかまえて

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

長ーいことかかって
一冊読んだ。

サリンジャーは何か有名そうだし
村上春樹はあれだし

邦訳は
ライ麦畑で捕まえて」

そのタイトルは聞いたことあったんですね。

読んでみたら
タイトルから想像した内容とはかけ離れていました。

どこに向かってもうまくいかない青年の
ほんの二日間ほどの心の動きが
ずっとかかれていて

まあていねいというか
何というか

でも最後ごろになってくると
この本が何で有名なのか
わかる気がしましたね。

馬鹿ていねいに追われている主人公の青年の感情が
よくわかるんです。

娘にこの本のことを話したら

娘のお友達が
この本のファンだとかで
しかも原文で読まれて
村上春樹の訳はきらいだとか。

たしかに
村上春樹の色は濃いような気がしました。

闇に入り込んでいる青年に
ひとりの先生が
いいます。

「君を怖がらせるつもりはない」と彼(先生)は言った。「でもね、私の目にはありありと見えるんだよ。君が無価値な大義名分のために、なんらかのかたちで高貴なる死を迎えようとしているところがね」、彼はちょっとおかしな目で僕を見た。「もし私がここで君のためにちょっとした一文を書いたら、君はそれを注意深く読んでくれるだろうか?
といって精神分析学者の言葉を告げる。

「彼はこう記している。『未成熟なるもののしるしとは、大義のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしとは、大義のために卑しく生きることを求めることだ」


きのうの犬枕にもありましたが

長うて良きもの 恥多かれど命

ですね。