彼女たちの売春
- 作者: 荻上チキ
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2012/11/29
- メディア: 単行本
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「売春」に「わりきり」とルビをふってある。
出会い系喫茶で
夜系の仕事をする女性たちを
全国に渡って取材している。
こういう取材は今までもあったと思うが
この本を読んで感じるのは
作者、荻上チキのフラット感だ。
そういうつもりがなくても
私にしても
どうしても上から目線というか
いやらしさが出てくるものだが
そういういやらしさがないのが
よかったとまず言いたい。
そして
「わりきり」
とルビを振ってあるのも
ぴったりだと思った。
何人ものインタビューがつづられているが
仕事を好きだという人は
1人もいない。
お金のためと
わりきらざるを得ない。
足を洗いたいと思っている人が
大方だ。
学校の学費を払うためだったり
家族と一緒に暮らせず生きていくためだったり
生きていくには
お金が必要なのだ。
社会保障からも遠い。
みんな一生懸命生きている。