せかネコ

世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

川村元気は流行の映画

「君の名は。」をはじめとして
ヒット映画を量産している若きプロデューサーということで

この前アサイチに出ていた。

この本の表紙をどこかで見ていたのか
読んだことがあるのかないのか
はっきりわからなかった。

最近
読んでも覚えてなくて
ずっと読み進めてから気づくことも何回かある。

この本は
自分の寿命を延ばすのと引き換えに
何かを消していく
という設定で

軽い調子の悪魔が出てきたりして

こんな本以前もあったような気がする

と思いながらずっと読んでいた。

ところが
最後に来て
初めて読んだことが分かった。

最後の最後に来た
「お母さんからの手紙」
に涙が出てきた。

そうだよ。
親ってこんなもんだよ。

本を読んで泣いたのはずいぶん久しぶりだ。

市民税を払いに行った郵便局のソファーで
眼鏡の下でほんの少し出た涙を
指でふいた。

結末がさわやかで
全部つながった。

全部つながった
エンディングが素晴らしい本を
今思い出してみると

1.「模倣犯」宮部みゆき
2.「チョコレートコスモス」恩田陸
3.「世界からネコが消えたなら」川村元気

という順番になる。

私も娘にこのような手紙を残したいと思った。