- 作者: 西原理恵子,佐藤優
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/05/29
- メディア: 単行本
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外務省職員で2002年に
鈴木宗男氏とともに逮捕され
512日間の拘留ののち
数々の執筆で
人気作家となった佐藤優氏の
時事ネタの文章に
アンダーグラウンド、下ネタがテーマなら
人後に落ちない
でもって
高津クリニック院長の彼女という
西原理恵子氏の漫画が
対になっている
週刊新潮の画期的な連載が
まとめられた一冊だ。
「2014年の大予言」
というタイトルで
佐藤氏が沖縄辺野古問題に言及している。
沖縄辺野古問題は
長期化するにつれ
関心が薄れ
沖縄のエゴ
などと思ってしまったりしている。
むしろ翁長県知事のカツラが
話題になったりして
真面目に見なくなっている。
そこで佐藤氏のこの文章はけっこう
衝撃的だった。
沖縄以外の日本で流布している「最終的にカネを払えば沖縄は基地を受け入れる。徹底抗戦するのは県外から来た極左活動家だけなので、機動隊がそういう連中を蹴散らしても、沖縄県民は反発しない。」「辺野古反対を煽っているのは『琉球新聞』『沖縄タイムス』の地元二紙で、多数の県民は移設を容認している」という言説は実態を反映していない。
筆者は、沖縄の血が半分入っているので、(母が久米島出身、父は東京都江戸川区出身)、沖縄の内在的論理がわかる。辺野古移設に強く反対しているのは、むしろ沖縄の保守派だ。現在、沖縄でもっとも求心力のある政治家は翁長雄志那覇市長(保守系)だ(2014年12月より沖縄県知事)。翁長氏は、「辺野古阻止はイデオロギーでなく沖縄のアイデンティティーの問題だ」と述べ、圧倒的多数の県民の支持を集めている。國場幸之助衆議院議員(自民党)も県外移設の公約を堅持すると言っている。沖縄では、東京の中央政府の強圧的姿勢に対し、「日本人は果たしてわれわれ沖縄人を同胞と見なしているのか」という悲しみ、怒り、憤りのマグマが蓄積されている。噴火寸前だ。国際基準で見ると、現在沖縄で起きている事態は民族問題の初期段階だ。この大予言が外れ、日本の国家統合が維持されることを願う。
とりあたま大学 新潮社 P70より 抜粋
翁長さんは
保守派だったんだね。
無関心から生まれる結果は
どうなるんだろう。