はれあたまダイアリー

とにかく続けるよ

たった60年

仏果を得ず

仏果を得ず

今まで本を紹介するのに作者、出版社
写真とかの手間が
このワンクリックで済むのは
ホントに便利で有り難いです。

この間紹介した本ですが
心にグサッときた箇所をもう一つ。

健とコンビを組む三味線の兎一郎が
先輩として健を諭すところで
兎一郎はこう言います。

「たいした病気も怪我もせず、存分に長生きたとしても、あと六十年といったところだぞ。たった六十年だ。それだけの時間で、義太夫の真髄にたどりつく自信はあるのか。三百年以上にわたって先人たちが蓄積してきた芸を踏まえ、日々舞台を務め、後進たちに伝承し、自分自身を磨ききる自信と覚悟は本当にあるのか」

私は義太夫語りではありませんが
これを自分に引き当ててみると

「たいした病気も怪我もせず、存分に生きたとしてもあと二十年余りだぞ。たった二十年だ。それだけの時間で生まれてきたことの真髄にたどりつく自信はあるのか。ずっと先祖が蓄積してきたことを踏まえ、日々仕事をし、子供やあとの人に知っていることを伝え、自分自身を磨ききる自信と覚悟は本当にあるのか」

ということになります。

身震いするばかりです。