はれあたまダイアリー

とにかく続けるよ

義太夫の世界

仏果を得ず

仏果を得ず

神去なあなあ日常」を読んだ流れで
三浦しをんのこの本を読みましたが
今まで三浦しをんの本を読んだ中の面白い順に並べると

まほろ駅前多田便利軒」シリーズ
「強く風が吹いている」
神去なあなあ日常」シリーズ
「船を編む」
「星間商事編纂室〜〜」

となり

「仏果を得ず」は
まほろ軒」の次に入りますね。

とても面白かったです。

作家ってすごいなと思うのは
この本だって若い男の子が主人公で
男の子の一人称で書かれているんですが
若者の生理が生き生きとしていて
どうして女なのに
こんなに男になりきって書けるんだろう
男のことがよくわかるんだろう

と感心しちゃうんですよね。

文楽の世界に飛び込み
義太夫語りを目指す健(タケル)。

女殺油地獄」(おんなごろしあぶらのじごく)
で中年女性を殺してしまう与兵衛の気持ちに
迫ろうとするタケル。
ぼんぼんでいい加減な与兵衛がなぜ憎めないのか。
「色気」とはなんなのか。

心中天網島
仮名手本忠臣蔵

よく知らなかった
江戸の世話物の世界も
詳しく書かれていてお得でした。

作家って本当にすごい人たちですね。